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北ノ王鉱山遺産活用に向けた第1回測量調査が行われました。

北ノ王鉱山遺産活用に向けた第1回測量調査が行われました。

「マンガ大賞2016」大賞を受賞した『ゴールデンカムイ』(野田サトル/集英社)という漫画をご存知でしょうか。明治期の北海道を舞台に、暗号で隠された金塊を探し求める冒険もの漫画です。本作は、ファンタジーものながら北海道の歴史背景やアイヌ文化についての説明が詳しく描かれ、また、ヒロインであるアイヌ民族の少女の食事場面がおいしそうということからグルメ漫画としても人気があります。実は、この漫画の背景にある北海道でかつて起こった「ゴールドラッシュ」が遠軽町でもありました。

遠軽町生田原地域は、かつて金銀鉱山で栄えた町で、大正から昭和にかけてはまさに「ゴールドラッシュ」に湧いていました。とくに、市街地東側に位置した「北ノ王鉱山」は、大正7年の北ノ王鉱山株式会社設立後、昭和11年には産金量道内第4位を記録した鉱山です。さらに、昭和12年に帝国産金によって買収された後は一大建設ラッシュが始まり、1日40トン処理の青化精錬所に加え、500トン処理が可能な精錬所が建設され、その処理能力は鴻之舞鉱山・静狩鉱山に次ぐ第3位の規模を誇ったといいます。

しかし、昭和18年には閉山を迎え、現在では大規模な精錬所や分析所も建物の基礎部分を残すのみで、生田原地域の保安林内にひっそりとたたずんでいました。この鉱山に残る建物跡などの遺構を保全しその活用方法を探るため、北海道職業能力開発大学校の駒木定正特任教授(工学博士)とゼミ生5名による第1回測量調査が7月25日~28日に行われました。

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駒木先生の指示で各自どこを測量するのか、役割分担をしていきます
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平面図と立面図作成のため、分析所の測量を行います。現在はまるでジャングルのような場所ですが、かつてこの場所では日夜、金の分析が行われていました。
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従業員住宅へ水を供給していた貯水槽をレーザー測量で計測していきます。足場の悪さや生い茂った木々が測量の邪魔をします。
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さすが建築科の学生。授業で習った測量記号と計測値を記し、着々と貯水槽の測量を進めていきます。

帝国産金に買収されのち、わずか数年で建設されたこれらの建物は、近代建築の三大巨匠のひとり、フランク・ロイド・ライトに師事した田上義也がグランドデザインを手がけたことでも知られています。この田上義也がデッサンした北ノ王鉱山のデザイン原画は、生田原のオホーツク文学館に展示されていますので、興味のある方はぜひご覧ください。

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調査最終日の午前中まで現地で測量を行いました。次回、第2回目の調査も頑張ってください!

※北ノ王鉱山は保安林内に位置していますので、入林には事前の許可申請が必要です。今回の測量調査は事前に入林許可を得ています。

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